【症状:ヘッドライトの異常警告と不点灯】

アクティブヘッドライトの異常警告灯が点灯し、ライトの一部が不点灯になるトラブルでは、TMS(ヘッドライトドライバーモジュール)やFLEL(フロントライトエレクトロニクス)の故障が主な原因です。

【問題点:部品交換だけでは制御が拒否される】

これらの車両では、新品モジュールを物理的に交換しただけでは機能しません。車両のネットワークが新しい部品を正しく認識できず、点灯制御を拒否するため、「初期化」と「学習」を含む確実な作業手順(SOP)の遵守が必須となります。

【解決 確実なECUフラッシュとコーディングの手順】

①環境構築とセーフティ確保

作業前には、車両電圧を13.0V以上に確実に維持するため、外部安定化電源の接続が絶対条件です。また、Gシリーズ特有の操作として、イグニッションスイッチを「3秒以内に3回」連続で押し、IG ON状態(LADY OFF / IG ON)をロックする必要があります。

②ソフトウェア構成の選択ロジック

診断機上で交換対象(例:FLEL)を選択した後、表示されるソフトウェアリストには選択の法則があります。リスト内にアスタリスク(*)がある項目がある場合は「*のあるファイルのみ」を選択し、それ以外の場合は「すべて選択」して実行します。

③不可逆プロセス(Point of No Return)の実行

データのダウンロード後、システムはECUデータの消去とフラッシュ(書き換え)フェーズに移行します。この操作は元に戻せないため、電圧と接続を再確認してから実行してください。完了後は車両ネットワークとの紐づけ(コーディング)が自動的に行われます。

④モジュール・リブート・サイクルによる完全同期

作業終了後、IG OFFを実行し、車内のランプ類がすべて消灯してから「完全に1分間待機」します。このスリープサイクルを経てから再度IG ONにして故障コード(DTC)がないことを確認し、全作業が終了となります。

【まとめ:診断機の種類を問わない「正解」の工程】

今回の手順は、純正機や外部診断機に関わらず、正しい手順でECUへデータをインストールするプロセスそのものが重要です。次世代車両の整備には、こうした標準作業手順(SOP)の徹底こそが「正解」への近道です。

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資料提供:株式会社TCJ様 Thinktool