↑有限会社須藤ヂャイアント商会さまではこのようなシートを用いて、作業の「見える化」を行い、顧客からの信頼獲得に努めておられます。
整備事業全体や中古車市場の売上は、『自動車特定整備事業実態調査』によれば微増傾向にあります。しかし、車両技術の進化や業界環境の変化により、従来の方法では競争優位性を確保するのが難しくなっています。
まず、資金繰りの要である整備単価(レイバーレート)について考える必要があります。現状では、整備技術に見合った単価が十分に反映されていないことが課題です。業界全体での単価底上げが進む兆しも見えますが、各企業が独自の価値を創出し、他社との差別化を図ることが求められます。
そのための一つの方法が、整備内容の「見える化」です。整備レポートの作成や、明確な説明を伴った整備提案は、ユーザーの信頼を得る重要なステップです。単価を上げるだけでなく、整備の内容と価値を丁寧に説明し、ユーザーに納得してもらうことが大切です。さらに、整備作業依頼書や記録を活用することで、作業後のトラブルを未然に防ぎ、信頼関係を強化できます。
また、ユーザーへのアプローチ方法も重要です。
低価格を重視するユーザーに対しては、車両の安全性や予防整備の重要性を丁寧に説明し、理解を深めてもらう努力が求められます。例えば、予防整備を病院の定期健康診断に例えることで、車両をベストな状態で維持し、大きな修理費用を防ぐ重要性を伝えることができます。
さらに、顧客満足度を向上させるための情報発信にも力を入れるべきです。動画を用いた情報発信は、視覚的にユーザーの関心を引きつけ、納得感を高める効果があります。YouTubeやSNSを活用したコンテンツ配信は、自社の価値提案を強化し、他社との差別化にもつながります。
最終的には、ユーザーの満足を実現するために、企業内のモチベーションを高めることが鍵となります。従業員が一丸となり、ユーザーに寄り添う姿勢を持つことで、信頼を築き、対価を得られる企業価値を創出できるでしょう。
壊れた車両を修理するだけでなく、壊れないための予防整備を提供する企業姿勢は、長期的な信頼関係の構築につながります。このような取り組みを通じて、貴社の経営基盤を強化し、成長を目指してみませんか?
(西山)