モニターにヘッドライトの警告灯が点灯。左ハイビームが不点灯。それ以外は正常という状態で入庫。診断の結果、関連フォルトコードは3件入っていました。

1)S0311 左HLドライバとの通信不良
2)800FC8 左HLドライバモジュールLINバスエラー
3)E58522 左アウタライトフロントエレクトロニクスステイタス欠落/FRMレシーバ・TMSLトランスミッタ

BMW ISTAにて点検。初期のツリー表示の段階で左HLドライバモジュールが通信不良状態で電源も来ていません。配線図よりヒューズを点検したところ溶断があり交換。その後、HLコネクタの左ドライバモジュール入口までの電圧確認。HLを接続して再度点検しましたが、不具合再発でHL内部に不具合があることが確定しました。

ISTAにてプログラミング・コーディングを実施すると、Iレベルが中間程度まで上がりました。フローチャートを追っていくと、Iレベルを最新まで上げる指示があり、仕方なくAOSでIレベルを最新まで引き上げました。

当該コードは消えましたが、何故かカメラのフォルトが入っています。キャリブレーションで学習はされている模様ですが、消去ができません。調べていくと、オートビーム作動時に光量を調整するシステムに問題があるとのことでした。この機能は、デイライト同様、日本仕様では封印されているはずですが、何故か表面化してしまったようです。

結局、ユーザー様からの情報で分かったのですが、なんとネットで安価なHLドライバを購入し使用していたとのことでした。知識のない状態でユニット系に手を出すのは後々のトラブルに発展すると改めて思った次第です。

(取材協力:有限会社ビクターオート様)