ますます厳しい状況での環境変化や高度化する技術・新たな認証制度などに直面し、自動車整備業界は次世代整備への対応が喫緊です。特定整備の導入が決まってエーミングやキャリブレーションの作業が対象になり、先進安全自動車や先進運転支援システムへの関心も高まっています。

今後、診断機は特定整備の認証基準の一つで、条件に達した整備士も必要ですし、きたるべき特定整備時代への対応も大変重要でしょう。

このエーミング作業を行う前には、車体の状態や、車体そのものの中心がずれている場合には正確に計測できない可能性があり、重要性の認識も必要です。ゆえにボディ計測、ホイールアライメント計測も確実な整備作業では不可欠になります。これに関しては各メーカー各社が最新鋭の機器を提案し、エーミング設備を整えて今後の特定整備にも対応していくのが時代の流れといえます。

確かに今後生き残るためにはこれらへの設備投資も重要で今後に備える必要性も大切ですが、それ以外にもっと大切なこともあると思います。
地方運輸局が認証した自動車分解整備事業で整備を実施しますが、分解整備の需要としては、最近の新型車をみるとブレーキ周りの交換サイクルが長くなっており、保有台数の大半がそのような車両になることを踏まえると、整備自体が減少傾向になりつつあるといえます。

整備需要では法定定期点検が重要で、これは車両の性能維持を図るための予防整備でもあり、安全確保の面から見ても重要です。また、お客様へメンテナンスのことを理解して実施していただくことが非常に大事です。車が故障してから修理するのではなく、日ごろの顧客とのコミュニケーションとメンテナンスによるデータ管理で提案するということです。

メカニックの効率性の見直し、追加ビジネスの提案、集客をバランスよく上げることなど、一人ずつの知識や意識、効率を図るなかで、この整備業界で生き残る鍵が見つかるかもしれません。