エンジン警告が点灯での入庫です。冷間時エンジンを始動すると、エンジンルームからモーターの唸り音がしております。異音はしばらくすると消えるのでユーザー様は気に留めてなかったようですが…。
診断で解ったことはエアポンプ(図1の10)からの異音です。このエアポンプとは、エンジン始動時に排気ガスが濃くなることを抑えるために、強制的に空気を送り込み2次エアを発生させ二酸化炭素、窒素化合物の濃度を下げ安定させるポンプです。エアポンプを脱着し、本来であれば非分解なのですが構造を知るうえで分解してみました。エアポンプ内は湿気を帯びておりモーターのベアリングが錆びて固着している状態でした。これが異音、固着の原因です。
さらにエアポンプからのライン上にEGRバルブ(図2の90)がありますが、これも原因の一つで、EGRバルブ内の弁が閉じきらず湿気がエアポンプに逆流しベアリングに錆が発生したものと考えられるので、同時にEGRバルブも交換です。今回は高額品2点の交換となりましたが、エアポンプ不良の原因の追求ができたので再度、エアポンプのトラブルの(異音)は無いと思われます。できればこのエアポンプ交換時にはリレーの同時チェックが望ましいです。
取材協力:㈱若松自動車様