DSC(ダイナミックスタビリティコントロール)の警告灯が点灯、エンジンが吹きあがらず、10km/h以上出ない症状で入庫しました。早速、BOSCH KTS診断機にて故障コードを確認すると、不明コードが多く、故障コードが読み取れません。そこで、BMW ISTAで故障コードを読み取りました。
133204 | バルブトロニックステップモーター制御:モーター配線のショート |
133901 | DME(ECUエンジンコンピュータ)、内部故障、バルブトロニック:過電圧が検知されました。 |
134B02 | バルブトロニックサーボモータ、供給電圧:グラウンドにショート |
バルブトロニックモータの故障コードを拾っているのでバルブトロニック系統の故障と考え、診断を開始。回路図、配線図を確認すると上流側からバッテリー、インテグレーテッドモジュール、DME、バルブトロニックモータの順に電気が流れています。
以下、行った作業の流れです。
サーキットテスターで電気がきているか点検。
インテグレーテッドモジュールまでは電源はOK。
インテグレーテッドモジュールから信号が来ていない。ここで故障コードより、バルブトロニックモータが内部ショートしたことによりモジュール内のヒューズが飛んだと推測し、バルブトロニックモータとモジュールを交換。(ここで間違えたのはDME内部故障のコードをしっかりと確認しておらず、バルブトロニックモータの交換要領を参考にせずに交換した)。
部品交換後、エンジン始動するもクランキングするが初爆しない(DMEが故障しているため、バルブトロニックモータの初期学習が行えず圧縮がなくなったと思われます)。
ここで最初に戻り、DMEからバルブトロニックモータに信号が出ているかの確認をしたが、それは出ていません。
モジュールからDMEまで電源がきているか確認したところOK!DME不良。推定原因:故障コードよりバルブトロニック内部ショートでDMEが故障(DMEコントロールユニット 1214 8623 493)。
結果:DME、バルブトロニックモータ交換後、ISTAにてプログラミング、初期学習を実施して同期、エンジン始動後、チェックランプ消灯。

電気の流れ、故障コードの意味、交換手順の徹底をしていればの事例でした。やはり基本は大切だと痛感しました。
取材協力:遠藤自動車工業様